2024-01-01から1年間の記事一覧

接着のメカニズム

接着のメカニズム 機械的結合とは、材料の孔に接着剤が入り込み、固まることで、錨を下した時のようにひっかかり、くっつくという考え方です。 分子間力とは、あらゆる分子は、磁石のプラスとマイナスのように引き合いくっついているという考え方です。 化学…

接着剤の選び方

接着剤の選び方 ①用途から選択 例えば、合板を製造するには、「合板用接着剤」があるように、この用途だったら、この接着剤だよねという専用接着剤があるケースもあります。用途が決まっていても、ユーザーによっては、使用している接着剤が異なり、3種類程…

自動車用接着剤

自動車向け接着剤 ◇構造用接着剤 従来の構造用接着剤は、車体剛性や車体強度を向上させるため、車体骨格部材などにスポット溶接と併用し、使用されるものであったが、 現在の構造用接着剤とは、車体を鋼、アルミやCFRPなどの異種材料を用いて、接着させ組み…

集成材等接着剤

水性高分子イソシアネート(水性ビニルウレタン樹脂系) 日本で発明された接着剤である。主に集成材用接着剤、木工用耐水型接着剤。 熱硬化性樹脂は、耐水性に優れているが、触媒が必要で、硬化するまで圧着と加熱が必要である。一方、熱可塑性樹脂は、作業…

合板用接着剤

合板用接着剤 熱硬化性樹脂系、ホルムアルデヒド系とは、ユリア、メラミン、フェノール、レゾルシノールなどの合板用接着剤のこと。 接着剤が工業的に使用されるようになったのは、合板産業が初めてで、もっとも歴史が長く、戦後の復旧において最も重要な産…

瞬間接着剤

瞬間接着剤 主成分は、シアノアクリレート系。ホームセンターなどでも手軽に手に入り、馴染みの深い接着剤である。一般的に手塗りで使用されることが多い。自動化する場合は、ディスペンサを用いる。ディスペンサを用いると微少量を定量塗布することができる…

弾性接着剤

ゴム状弾性を有することを特徴とした接着剤の総称。硬化した接着剤自身がゴムのように外力によって変形し、外力がなくなると元に戻る性質。 硬化時に発生する硬化収縮による歪みを吸収し、硬化後に外部からもたらされる機械的応力や被着材の熱膨張係数の違い…

2液アクリル接着剤

SGA 1970年代にデュポンが商品化し、2液アクリル接着剤のことを一般的にSGAと呼んでいる。エポキシ樹脂系よりも短時間で硬化し、同等程度の接着強さを発現する。そのため、構造用接着剤として、使用することが可能。 溶接やボルトに代わる組み立て法と…

ゴム系接着剤

ゴム系接着剤 靴用、車両用、自動車用、建築用とあらゆる需要分野に用途を持ち、いわゆる万能接着剤として重宝されているが、溶剤系であるため、引火性と毒性、環境汚染など問題があり、近年、減少傾向にある。 <特徴> ・多くの材料に使用可能 ・粘り気が…

ホットメルト

ホットメルト系接着剤 ロウソクのロウと一緒で常温では固体の樹脂を加熱溶融し、液体となり、塗布すると直ちに固化し、接着強さが発現するため、高速接着が可能。 熱で再溶融するため、加熱で剝がすことやプレコートしておき、再加熱で接着することが可能。…

エマルジョン系

エマルジョン系とは、水中に樹脂の粒子を分散させた接着剤である。水中にゴムの微粒子を分散させているものをラテックスと呼んでいる。水分がなくなくと均一なフィルムをつくる。 <基本> ・半分は樹脂分、半分は水 ・樹脂分が高い接着剤ほど、接着強さが高…

ウレタン樹脂系

柔軟から強靭まで幅広い接着設計が可能。2液反応硬化型と1液(溶剤型、湿気硬化型、エマルジョン型、ホットメルト型)に分類される。1960年代には、靴・包装材料の接着で活躍し、1980年代には自動車産業、現在は建築業界で使用されている。 ・1液タイプは…

2液エポキシ樹脂系

エポキシ樹脂系接着剤 各種物性のバランスがとれた接着剤である。構造用接着剤とも言われ、金属、ガラス、セラミックなど高強度材料の接合に用いられる。一般的に非孔質材料(金属、ガラス、陶器、石材、プラスチック)によく接着する。各種性能も高く、高付…