エマルジョン系


エマルジョン系とは、水中に樹脂の粒子を分散させた接着剤である。水中にゴムの微粒子を分散させているものをラテックスと呼んでいる。水分がなくなくと均一なフィルムをつくる。

 

<基本>

・半分は樹脂分、半分は水

・樹脂分が高い接着剤ほど、接着強さが高く、発現も早い

・水で希釈ができる

・水を主としているため非常に安価

・水系接着剤は、水分は蒸発するか、材料に吸収され、

 樹脂分だけが残ることで、接着強度を発現する

・水で溶ける(分散する)接着剤は、硬化後も再び、水で溶けるので耐水性が弱い

・樹脂分が高ければ高いほど、コスト高となる

・水分が多ければ多いほど、乾燥に時間がかかる

・0℃だと接着剤中の水分が凍結する

・基本的に金属やプラスチックなど非孔質材料には、十分な強度がでない

 

 

酢酸ビニル樹脂系エマルジョン系

白ボンドの愛称で馴染み深い木工用接着剤。木工用、紙加工用接着剤として今なお幅広く使われているが、それは酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの持つ、木材や紙に対する良好な接着性、接着強さの立ち上がりの速さ、良好な塗布作業性に起因し、その使いやすさから。[参考文献:ノンVOC型酢酸ビニル樹脂系エマルジョン]

 

・乾燥後は無色透明の皮膜を形成する

・誰もが一度は使用したことがある所謂「木工用ボンド」である。

・可塑剤は、VOCの一種である

・塗布後、増粘し、材料への吸収を抑制する

・低温環境下だと、樹脂の粒子が硬くなって相互に溶け合わないため、

 最低造膜温度(5℃以上)が設定されている

・水性1液で取り扱いやすい

・水に弱いため、屋外での使用不可

・酸性のため金属を錆びさせる

・コンクリートのようなアルカリ下地には使用できない

・軟化点が低い