弾性接着剤


ゴム状弾性を有することを特徴とした接着剤の総称。硬化した接着剤自身がゴムのように外力によって変形し、外力がなくなると元に戻る性質。

硬化時に発生する硬化収縮による歪みを吸収し、硬化後に外部からもたらされる機械的応力や被着材の熱膨張係数の違い等によって発生する内部応力を接着層で吸収、分散させることにより、接着剤内部に常に残留応力がなくなり、接着剤自身のポテンシャルをより高く引き出すことができる。

 

<特徴>

・外的な振動、衝撃などを吸収する

・膨張、収縮などの熱歪みを吸収する

・接着剤界面に応力が集中しにくい

・熱膨張係数の差が大きい異種材料同士の接着が可能

・脆弱な基材を痛め付けない

・発熱反応を伴わず、硬化歪みが少ない

・硬い接着剤(エポキシ系など)と比較し、冷熱繰り返しにおける被着材の歪みを吸収することにより、長期間一定の強度水準を保持する

・トルエン、キシレンなどを含まない無溶剤で環境にやさしい接着剤

・湿気硬化型のため、硬化設備不要

・1液常温硬化の場合、空気中の湿気と反応するため、硬化に1週間程度と時間がかかる。

・硬化が空気中の湿気に依存するため、大面積の接着やポッティングなど、深部の硬化に時間がかかることから、不向きである