水性高分子イソシアネート(水性ビニルウレタン樹脂系)
日本で発明された接着剤である。主に集成材用接着剤、木工用耐水型接着剤。
熱硬化性樹脂は、耐水性に優れているが、触媒が必要で、硬化するまで圧着と加熱が必要である。一方、熱可塑性樹脂は、作業性がよく、簡単ではあるが、耐久性、耐水性、耐湿度性、耐熱性が不十分である。この両方の特徴を活かしたのが、水性高分子イソシアネート系である。集成材の製造において、従来の接着剤と比べ、圧締時間の短縮による生産性向上が認められ、使用量が増加した。
・ポリビニルアルコール(PVA)が主成分で、SBRラテックス、EVA、アクリル酸エステルなどを含む
・水性エマルジョンである
・水系のため取り扱いが容易
・水系接着剤にもかかわらず、耐水性がよい
・木材最強のレゾルシノール系に匹敵するぐらいの耐水性、耐久性を有する
・発泡しやすい、増粘しやすいため、作業上の問題となる
・従来の接着剤よりも圧締時間の短縮が可能
・冷圧、熱圧、高周波など幅広い接着方法に対応
・可使時間が短い
・皮膜形成が早すぎる
・皮膜は柔らかい
・接着強度の立ち上がりが早い
・歴史が浅い(1980年代後半から普及し始めた)