ホットメルト

ホットメルト系接着剤



ロウソクのロウと一緒で常温では固体の樹脂を加熱溶融し、液体となり、塗布すると直ちに固化し、接着強さが発現するため、高速接着が可能。

熱で再溶融するため、加熱で剝がすことやプレコートしておき、再加熱で接着することが可能。接着剤の塗布には、専用の加熱・溶融装置(通称アプリケータ)が必要である。この装置を用いることで、生産ラインの高速化や自動化が容易となる。簡易的なもではハンドガンがある。ホームセンターなどで手芸用として見かける。

 

 

・無溶剤で環境にやさしいため、利用拡大している

・熱に弱い材料には使用することが出来ない

 使用すると塗布時の熱変形や変質など起こす

・熱で再溶融するため、耐熱性が乏しいのが最大の欠点

・数秒での短時間接着

・低接着強度のため、構造用途には不向き

・室温などの温度影響を受けやすい

 気温により接着性能が変動する

・熱硬化型接着剤のような圧締が不要

・接着剤を塗布してから、張り合わせ可能な時間(オープンタイム)に制約がある

・材料の温度を上げることで、高い接着性を発揮することが可能

・保管や保存性がよい

・使用するには、設備投資が必要であるが、

 長期的にみれば、自動化でペイできる

・高温なので火傷の危険性がある

・水や溶剤を含まないため、非孔質材料でも大丈夫

・固形分換算で考えれば、接着剤自体のコストは安い、輸送費も安い

・塗布量が多いとオープンタイムが長くなる

・接着剤の温度を上げすぎると熱可塑性樹脂の凝集力は低下する

 これを防ぐには溶融温度が高い樹脂を選ぶ

・塗布パターンがたくさんある

・形状としては、ペレット型、ブロック型、短冊状、フィルム状などがある

・機械塗布であるため、塗布量にバラツキが発生しにくい

 

 

◇EVA系

ホットメルト系接着剤の代表格。ホットメルトの大半を占める。

早くから工業化され、性能とコスト(安価)のバランスがよく、包装など紙業界で使用されている

用途:製本、包装、段ボール、カートン、紙袋、合板、木工などの組み立て産業