接着のメカニズム

接着のメカニズム

機械的結合とは、材料の孔に接着剤が入り込み、固まることで、錨を下した時のようにひっかかり、くっつくという考え方です。

 

分子間力とは、あらゆる分子は、磁石のプラスとマイナスのように引き合いくっついているという考え方です。

化学的結合とは、共有結合や水素結合のような化学的な反応により、より強固にくっついているという考え方です。

 

 

接着剤を材料に塗布したとき、左の図のように材料表面がフッ素加工されたフライパンのような材質の場合、接着剤をはじいてしまいます。これでは、よく接着することができません。相溶性が悪いという表現になります。

逆に、右の図は、接着剤を材料に塗布したときに、濡れ広がっており、よく接着することができる例です。相性がいい、馴染みがいいという表現となります。

当然、濡れ広がったほうが、材料と接着剤の接触面積が大きくなり、分子間力も大きく働くことになります。

接着剤は、液体→固体に状態変化することで、強度を発現します。半硬化状態をゲル化といいます。時間の経過とともに徐々に強度が発現していきます。(強度が立ち上がる)

固体になる方法はさまざまで

・水蒸発型

・溶剤揮発型

・空気中の水分と反応する湿気硬化型

・空気を遮断することで硬化する嫌気型

・硬化剤を入れ、硬化剤と反応硬化する化学反応型

・もともと固体のものを熱で液化させ、冷却固化させるホットメルト型

など接着剤の種類によってさまざまな方法を得て、固体化します。